英語ことはじめ

英語学習法の乱立とその原因

学校が英語嫌いを産出しつづける一方、社会は猫も杓子も「エイゴ・エイゴ」といった世の中になりつつあります。

一部企業では昇進の基準にTOEICのスコアを導入、「これからは英語ができてあたりまえ、できない奴は時代に取り残される」、といった雰囲気が社会に立ち込め、これに厳しい雇用事情も相まって、日本社会の英語習得熱は高まる一方です。

一方、そのような社会情勢に便乗して荒稼ぎしようという輩も少なからず存在しています。巷には商業主義に走る英語関連事業者が徘徊し、学校英語の被害者にさらに追い討ちをかけるような悪質な行為を行っています。

そのような悪徳業者から時間と財産を守り、最小限の時間と労力で語学を身に付ける方法を探索していきます。

巷にあふれる英語教材・英語スクール・英語学習法

書店の語学コーナーには、語学(ほとんど英語)に関する書籍が山のように並べられています。しかも、どんなに大きな本屋でも、すべての英語の本を棚に並べているわけではないのですから、英語関連書籍の量の多さには圧倒されてしまいます。

書籍の表紙には「30日」「2週間」「7日間」「3日間」、中には「24時間」といったような文字が踊り、今すぐにでも「ペラペラ」になれそうな気がしてきます。

どの本の著者も、立派な肩書きを持っていたり、資格試験で高スコアを記録している先生ばかりですが、それでもそこに書かれている内容はマチマチです。

なぜこれほど多種多様の学習方法があるのでしょうか?どの本の著者もそれぞれ高い英語能力を持っており、しかも自分の体験や指導した生徒の実証を通して解説されているので、どれも説得力があります。

しかし、現実には英語をマスターできる人はほんの一握りで、大半が挫折してしまうと言われています。何がいけないのでしょうか?

経歴は人それぞれ

まずは多種多様な英語学習法が存在する理由を挙げていきましょう。

理由1:学習経歴

語学の達人と形容される方々でも、学習経歴は人それぞれです。主なパターンだけ列挙しますと、

  1. 留学して身につけた
  2. 中高生のころから英語が大の得意だった
  3. 中高生のころは英語嫌いだったが、社会人になってから必要に駆られて習得した

といったパターンが考えられます。

留学して身につけた方の場合、環境的に恵まれた状況で勉強していますので、勉強方法に多少問題があっても、努力で押し切ってしまう場合もあります。

一方、国内で身につける場合、限られた環境で勉強しなければならないので、マスターされた方はそれぞれの状況に合わせてさまざまな工夫をしているようです。

また、同じ国内勉強組でも、2.の方と3.の方では状況が大きく変わってきます。国内組でも短時間でTOEICのスコアの伸ばす方は2.のパターンが多いようです。

理由2:環境的要因

環境的要因と言うと留学を思い浮かべる方が多いと思いますが、ここで言う「環境」は言語環境に限りません。

例えば、英語学習にどの程度時間を割くことができるのかという点も環境的要因に含まれます。

社会人が英語の勉強をする場合、どうしても時間的な制約が存在します。勤務時間が比較的固定していて残業などが少ない場合はいいのですが、仕事によっては勤務時間が不定だったり、残業漬けで勉強時間の確保が難しい場合もあります。

もちろん時間的な要因だけではなく、言語環境もこの中に含まれます。業務などで英語を使用する環境にある方は大変有利です。実務における英語の使用は学習者にとってたいへん得がたい環境です。

理由3:性格的要因

英語学習において、性格的要因の重要性は言うに及びません。

もっとも一口に性格的要因と言ってもいろいろなものがありますが、英語学習という点から性格を問うなら、まず第一に挙げられるのは「根気」でしょうか。英語はある程度長い期間にわたって継続しないと身につかないからです。

また、「積極性」というのも考えられます。間違いをおそれず積極的に自分から話していける方の会話の上達速度は速くなります。

英語を習得した人の経験談だけで性格を正確に分析するのは難しいですが、よく読めばある程度のものは見えてきます。共通点を探ることで、英語と性格の関係が見えてくると思います。

上記が代表的なものでしょうか。実際にはこの他にここではとても挙げきれない無数の要素が存在し、これらが複雑に絡み合うなかで習得者独自の英語学習法が形成されていきます。

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