TOEIC攻略法

TOEIC / TOEFL / 英検 … それぞれの意義

TOEICとは英語力を測る試験です。このような英語関連資格試験は30以上あるそうですが、同じく英語能力を測る試験といってもそれぞれに個性を持っています。その中で広く知られているのはTOEICとTOEFL、そして英検です。

TOEICとTOEFLは共にアメリカのETSが開発したテストで、試験は全て英語で行われます。 TOEICは名前の中に「for International Communication」とあるように、コミュニケーションとしての英語力を問うものです。主にビジネス層を意識した作りになっているので、処理速度を重視しています。内容も日常的なものが多く、難解な問題は出題されません。

TOEICの公式サイトでは、TOEICテストに出題されるおもな題材として下記のものが挙げられています。

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  • Corporate Development
  • Dining out
  • Entertainment
  • Finance and Budgeting
  • General Business
  • Health
  • Housing/Corporate Property
  • Manufacturing
  • Offices
  • Personnel
  • Purchasing
  • Technical Areas
  • Travel

ビジネス系の文章も多数出題されますが、社会人でなければわからないような表現は一切なく、学生でも十分に解答できるように構成されています。 試験はListeningとReadingのみで、SpeakingやWritingはありません。

一方TOEFLは北米の大学への留学希望者を対象としたものなので、抽象的、学術的な表現が多くなります。あくまで北米の大学で講義を受けられるだけの英語力があるかどうかを問う試験なので、速度より正確さに比重を置いているようです。

試験はListeningとReadingに加え、Writingもあります。アメリカの大学では学生はレポートを頻繁に書く必要があるので、Writing能力も重要視されるのでしょう。

この2つはアメリカの教育機関によるもので、基本的に世界共通の試験です。一方、英検は純和製で、対象は当然日本人です。このため、英語・日本語間の通訳・翻訳能力に関わる要素が含まれます。

1級試験は高い語彙力が必要になります。ここから、英検一級試験は語彙力を問う試験だ、と言う人もいます。内容的には学校英語の延長線にあるような感じなので、中には高校在学中に英検一級を取得する人もいます。

この3つの試験の相関関係を示す表を時おり見かけますが、はっきり言って比較すること自体に無理があります。同じ英語力測定試験でも、その対象と要求される方面が全く違うためです。

英語にはこの他に通訳案内業試験や翻訳技能認定試験といった通訳・翻訳系の能力を問う試験や、工業英語能力検定試験や旅行業英語検定などの特定の業種のための試験があります。

よくどの試験が優れているか、という議論を耳にしますが、私はこれら試験には基本的に優劣は存在しないと考えています。はじめから対象としているものが違うからです。

一つの資格試験で英語力すべてを測ることは事実上不可能です。またその必要性もありません。それぞれの資格試験がお互いに欠けている部分を補う形で共存するのが望ましいと思います。

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