スピーキング学習法

基本動詞

英語は日常的な会話の中に占める特定の基本語彙の割合について他の言語より高いと言われています。

本屋でよく「7つの単語でペラペラ」、といったようなタイトルの学習書を目にしたことはないでしょうか?

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これらの学習書はこの英語の特性に基づいて設計されたものです。俗に基本動詞と呼ばれる単語(have、make、take、get等)だけで、日常会話に必要な表現をしてしまおう、というものです。

さらに、これらの基本動詞に「in、on、to、for」等の前置詞や副詞を組み合わせることで表現を広げていくことができます。

これは非常に画期的な方法です。一部で「単語一つごとにたくさんの表現を覚えなければいけないのだから、結局のところいままでと同じではないか」という批判を耳にすることがありますが、これはこれら基本動詞について誤認しています。

基本動詞学習法のコンセプト

基本動詞を辞書で調べると大量の日本語訳に遭遇します。例えば、手元の英和辞典で「get」を引くと、イディオムの部分も含めて実に4ページにわたって解説されています。

従来の学習法ではこれら語義やイディオムを一個ずつ覚えていきます。よって上記のような批判がなされるのでしょうが、本来の基本動詞学習はこのような学習法を取りません。

基本動詞学習のポイントは基本動詞が本来持つ概念を習得することです。上記の「get」と例にしますと、getには

(1)「AがBに達する」

I got home. (家についた)

(2)「物を所有する、所有するに至る」

I got a new car. (新しい車を買った)

(3)「ある状態になる」、「~させる、~される」

This incident got me thinking. (この事件は私を考えさせた)

(参照:SPACE ALC・基本動詞をマスターしよう)

という概念があります。辞書に載っているさまざまな日本語訳は、すべてここから派生しています。

この語感を身につけることが基本動詞をマスターすることです。語義・イディオムの日本語訳を一つ一つ覚えるようなことはしません。限られた基本動詞と前置詞の語感を身につけることで何百という会話表現を作り出すことができるのです。

最後に基本動詞と前置詞の語感を身につけるように設計された書籍の中からおすすめのものをご紹介しておきます。

『ネイティブスピーカーの単語力 (1) 』
大西 泰斗 (著), ポール・マクベイ (著)

『ネイティブスピーカーの単語力 (2) 』
大西 泰斗 (著), ポール・マクベイ (著)

『前置詞マスター教本』
石井 隆之 (著))

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